骨と応力への介入に使うアイテム

今回は骨と応力という観点から治療の流れと介入に使用するアイテムを紹介します

前もってお伝えしたいのですが・・・

私が紹介する内容は基本骨を治療対象としているという事です

詳しくは「治療概念」←クリック を見てください

骨を治療対象とする意味は大きく分けて

①姿勢・動作における骨の荷重部位や荷重タイミング操作・誘導

②①による骨への圧縮・引張ストレスがもたらす骨荷重耐久性向上(特にそれまで荷重環境が整っていなかった部位への期待)

③①による姿勢・動作戦略変化による脳・感覚器・筋への刺激

①を主に行い②への効果を期待し③は二次的に起こる現象と考えております

様々な側面から身体を見る上での「骨」という視点から見ているという事を念頭に置いてください

よく私が例えるのがサイコロ

サイコロというものを見る時に何の目を見ているのかという話しです

Aの人は1の目を、Bの人は2の目を、Cの人は6の目みたいに

クライアントを見る時も何を見ているのか、私はその中で「骨」という目を見ていると思ってください

相互に関わるのもわかりますが、何をベースに考えているのかという話です

 

脱線しましたが戻りますね

 

クライアントが時間を割いてきていただくので最短の時間で評価・介入までする必要があります

★治療の流れ★

①困っている事の聴取・評価

姿勢・動作における問題点・痛む部位・痛む動作のタイミング(例えば歩行であれば踵接地なのか・中期なのか・後期なのか等)補助具の確認等

ざっくりですが・・・基本トップダウンで評価し気になるところを細かく見ていく感じです

②姿勢・動作確認 

専用の評価用紙に動作の状況を記録します

③細分化された動作を優先順位をつけ問題点に対し介入(良い方向への誘導と悪い方向への誘導)

これは故 入谷誠先生のインソールの概念になりますから共感を得て行っております。引張操作と圧縮操作の相反する操作を自身の色眼鏡で判断(こちらが良いであろうと決めつける)しないように両方実施します。

この際に様々なアイテムを利用します

④再評価

後は③と④の繰り返しとセルフエクササイズの指導になります

 

★治療で扱うアイテム★

動画撮影機材

評価シート

音叉

フォースゲージ

ゴムローラー

金属ローラー

マッサージガンと跳弾振動装置

ゴムパッド

 

動画撮影機材・評価シート

画像は勉強会で使用した簡易版です

私は残念ながら歩行を見ただけで記憶できる脳をスペックしていないようなので動作取らせていただきます

その際に見た現象をそのままシートに落とします シートは私の脳を展開したような仕様になっているのでわかりづらいかも・・・

でもまずは私が分かればよいかなって感じです・・・すいません

 

フォースゲージ・ローラー・音叉

 

フォースゲージは主に勉強会で使用しています 圧縮介入の押す強さを数値化し共有する為に使用しています

ローラーは圧縮介入の為です

金属とゴムを使い分けているのはのちに・・・宗教チックになるので

音叉は引張刺激の類似刺激として使用しています 現在は筋収縮をベースに行っている事が多いのですが勉強会では使ったりします

 

マッサージガンと跳弾振動装置・ゴムパッド

 

これは足底に介入する時に使うツールです

マッサージガンをマッサージに使わないのがこの私・・・私を知る人は変態セラピストと呼びます(良い意味でですよ、私は誉め言葉ととらえています)

マッサージガンは決められた周波数で前後運動する機材ですが、骨は振動が伝播しやすい周波数があります(今度紹介します)

マッサージガンの先端を平な物に変更し跳弾振動装置(自作しました)にセットします

跳弾振動装置はいたってシンプルです、マッサージガンを板に当ててその跳弾振動を足底に入力する装置です。

マッサージガンの前後運動の距離を調べ、板を叩く丁度良い距離になるように設計され、その横に足を乗せるようにできています

足を乗せて刺激を入れたい部位にゴムパッドを装着し振動が対象の部位に入るようにし骨へ衝撃を入力します

ゴムパッドは高さを入れる目的ではなく硬さを変える目的で使用します 中敷きの後面にハサミで切り適切な形で張り付けます ホームセンターとかで売ってますよ

インソールのような高低差をつける事が目的ではなく上記に記載した骨を治療対象とする意味の②のように荷重がかけられるような骨の環境を作る為に挿入します

その為ある程度誘導したい動作が定着しゴムパッドをとっても動作が持続するのであれば取り外します

 

文字に起こすとこのようになりました!

多いと思いましたか?これでもだいぶ省略したつもりです 

場合にもよりますがこの工程で1時間くらいかかってしまいます(もっと早くなりたい!)

それでは今日はこの辺で-

ゴムローラーを使った姿勢介入方法②

ゴムローラーを使った姿勢介入方法の第二弾です。

第一弾を見ていない方は先にこちらを(^^)

ゴムローラーを使った姿勢介入方法

今回は片脚立位からの踵上げに対し母指誘導と小指誘導介入を行い動画で比較してみました

その前に、初めて見る方は 「はじめての方に」「治療概念」を見ていただけると何が行われているかわかりやすいと思いますよ

 

画編集はまだまだ苦手なので優しい気持ちで見てください!それではどうぞ

動画はこちらをクリック

 

前回の被験者様に手伝ってもらいました

被験者は一般の方で知識もありません

前回同様動画前に介入による反応等の説明は行っていません

足底の支持面が小さくなると圧縮介入側に重心を移動する反応が見られます

これは圧縮介入の特徴の一つです

解説はこちらを参考に→組織の硬さを味方にする クリック

 

 

姿勢が変われば脳からの指令使用する筋足底等の感覚器に入る情報も変化します

現場での応用としては膝や股関節疾患に対する荷重ストレスの分散、動作のバリエーション向上、動作を介した筋力強化等に利用できます

 

 

アンラーニング(学習棄却)と学ぶ姿勢

アンラーニング(学習棄却)とは学ぶ上でとても重要な事と考えております 私の実体験も踏まえ説明したいと思います

私が初めてこの言葉に出会ったのは天風哲学でお馴染み中村天風関連の本です

氏は自身が結核にかかり治療法を国内外で探していました。医師達の説明を聞いても病気を治せるようには思えず死を意識せざるを得ない時、氏はヨガの師匠と出会います

病気を言い当てられ、さらに病気の完治を約束された氏はインドへ同行し、教えを乞います

ヨガの師匠は言います「こちらの準備はできている、お前の準備ができてから始める」

氏は「準備はとうにできている」と返答します

師匠はどんぶり並々に水を入れさせ、持ってくるように言います そしてそこに湯を入れるように命じます

ばかばかしくなった氏が「それではこぼれてしまう」というと・・・

師匠が次のように言います

「どんぶりの水がお前だ、頭の中には今まで経験したことや学んだ事でいっぱいだ こちらが教えても受け入れる事ができない」

これが準備ができていないという答えです

要は学ぶ姿勢とはバックボーンをなしに、まずは空っぽにして聞き入れる姿勢が大事という事を伝えています

何かを学ぶ時に自身の経験や知識等バックボーンは演者の発言や資料の内容を咀嚼する為の物となります

ポジティブに働く事が多いと思っていましたが、弊害になる事も多いのも事実です

演者の説明に反発したりマウントを取ろうとする受講生もいるわけです

これはまさにアンラーニングなしに説明を聞いていると言えます

 

治療法の勉強会でお伝えする内容は①演者の考え②必要な評価③介入技術方法で構成されているものだと考えています

受講生がここは違う!!言っても演者の考え(ここには持論やエビデンスも含まれる)がベースに構成されているのであって話は平行線ではありませんか?

ここは自身の考えと演者の考えの相違点をメモし後で聞きに行く事にしましょう

 

また演者は全て正しいわけではないし鵜呑みにしなさいと言いたいわけではありません

 

裏どりやその後の深く掘り下げる作業はご自身がしなければなりません

 

天風氏もその後学んだことを体系化し哲学は完成され日本に広めました

 

話は戻りまーす

 

 

治療技術はたくさんあります、もしかしたら私が発信した技術が別の人が行っていた物と類似しているかもしれません

もしそうであれば私は宣言しますが、自身の理念に必要だから使っているという事をお伝えします

逆に全く知らず類似している事を行っていたとしても、それは知りません

①自身の考え②必要な評価③介入技術方法から導き出された方法であって、使い方もそれによる恩恵も違うのではないでしょうか?

「この方法は〇〇先生が使用していた・知っている」「自分ならこうする」と言う前にアンラーニング

私が受講側でいたらアンラーニングをベースに学ぶ姿勢を取ります

演者への敬意という事と、勉強会は演者と受講生双方から成り立ちます これマナーだと思います

演者への質問も敬意とマナーをもってできるといいなと思っています

幸い私が演者の時(内容からしたら起きてもおかしくない…)にこういった被害を受けた事はあまりないのですが、

勉強会のお手伝いをしていた時や受講生として参加した時の他の受講生の態度が気になった事もあります

 

最後に

問題の解決策を探し勉強会に参加しているはずです

「最高の学び」と「学びを誰かの為に還元したい」のであればアンラーニングと学ぶ姿勢を気にして勉強会へ参加してみてはいかがでしょうか(^^)

学び方のコツなんかも実体験をもとに書いているので気になったら見てください

学び方① クリック!!

学び方② クリック!!

学び方③ クリック!!