骨の応力から考える過剰に筋が働く原因

この筋ばかりが疲れます、疲労するのはいつも一緒なんてよく聞きますよね。これは・・・・

動作目的骨の荷重応力状態が乖離している可能性があります

例えば前に進みたいとします。しかし骨の応力が後方に進もうとする応力が働いていれば進もうとする方向と逆に向かう誘導がされます。そこで前方に進もうとする筋が作用するのですが、骨の応力がいつまでたっても逆に働いては常時筋出力を出さなければなりません。この現象が上記の症状になる可能性があります

 

前脛骨筋で例えてみましょう

前方に進みたい人がいるとします。その人は殿部が後方に引けていたとしましょう

前方重心になるこの姿位は脛骨の腹側に圧縮応力が加わります(足の青いラインの前面側に圧縮応力)

前方に進みたい時一般的に脛骨の背側に圧縮応力が加わります(足の赤いラインの後面側に圧縮応力)

立位姿位と歩行の姿位は脛骨の圧縮応力が一致していません

ここで方法としては①前脛骨筋を収縮させて脛骨腹側に引張応力を加えます(ここでは筋の作用や関節の運動は考慮せず骨の応力に着眼します)脛骨背側が相対的に圧縮応力に働きます。

別の方法としては②姿位等を整えて脛骨背面に圧縮応力を加えます

①と②の方法がありますが一方の方は継続が困難になります

どちらだと思いますか?

 

それは①です

最初に説明した通り①は常に後方に進もうとする力が働いているので筋収縮と骨の誘導方向が逆になっています。すると前脛骨筋は前進する為、常に働かなければなりません。これでは前脛骨筋が疲れてしまい前進する事が大変になります

もし骨と応力の知識を知っていれば・・・

 

不一致した骨の応力を正そうとする介入をするでしょう(^^)

コリや筋肉がつってしまう事等もこのような不一致が起きているかもしれませんよね?

 

今日はここまでです、ありがとうございました(^^)

骨と応力への介入に使うアイテム

今回は骨と応力という観点から治療の流れと介入に使用するアイテムを紹介します

前もってお伝えしたいのですが・・・

私が紹介する内容は基本骨を治療対象としているという事です

詳しくは「治療概念」←クリック を見てください

骨を治療対象とする意味は大きく分けて

①姿勢・動作における骨の荷重部位や荷重タイミング操作・誘導

②①による骨への圧縮・引張ストレスがもたらす骨荷重耐久性向上(特にそれまで荷重環境が整っていなかった部位への期待)

③①による姿勢・動作戦略変化による脳・感覚器・筋への刺激

①を主に行い②への効果を期待し③は二次的に起こる現象と考えております

様々な側面から身体を見る上での「骨」という視点から見ているという事を念頭に置いてください

よく私が例えるのがサイコロ

サイコロというものを見る時に何の目を見ているのかという話しです

Aの人は1の目を、Bの人は2の目を、Cの人は6の目みたいに

クライアントを見る時も何を見ているのか、私はその中で「骨」という目を見ていると思ってください

相互に関わるのもわかりますが、何をベースに考えているのかという話です

 

脱線しましたが戻りますね

 

クライアントが時間を割いてきていただくので最短の時間で評価・介入までする必要があります

★治療の流れ★

①困っている事の聴取・評価

姿勢・動作における問題点・痛む部位・痛む動作のタイミング(例えば歩行であれば踵接地なのか・中期なのか・後期なのか等)補助具の確認等

ざっくりですが・・・基本トップダウンで評価し気になるところを細かく見ていく感じです

②姿勢・動作確認 

専用の評価用紙に動作の状況を記録します

③細分化された動作を優先順位をつけ問題点に対し介入(良い方向への誘導と悪い方向への誘導)

これは故 入谷誠先生のインソールの概念になりますから共感を得て行っております。引張操作と圧縮操作の相反する操作を自身の色眼鏡で判断(こちらが良いであろうと決めつける)しないように両方実施します。

この際に様々なアイテムを利用します

④再評価

後は③と④の繰り返しとセルフエクササイズの指導になります

 

★治療で扱うアイテム★

動画撮影機材

評価シート

音叉

フォースゲージ

ゴムローラー

金属ローラー

マッサージガンと跳弾振動装置

ゴムパッド

 

動画撮影機材・評価シート

画像は勉強会で使用した簡易版です

私は残念ながら歩行を見ただけで記憶できる脳をスペックしていないようなので動作取らせていただきます

その際に見た現象をそのままシートに落とします シートは私の脳を展開したような仕様になっているのでわかりづらいかも・・・

でもまずは私が分かればよいかなって感じです・・・すいません

 

フォースゲージ・ローラー・音叉

 

フォースゲージは主に勉強会で使用しています 圧縮介入の押す強さを数値化し共有する為に使用しています

ローラーは圧縮介入の為です

金属とゴムを使い分けているのはのちに・・・宗教チックになるので

音叉は引張刺激の類似刺激として使用しています 現在は筋収縮をベースに行っている事が多いのですが勉強会では使ったりします

 

マッサージガンと跳弾振動装置・ゴムパッド

 

これは足底に介入する時に使うツールです

マッサージガンをマッサージに使わないのがこの私・・・私を知る人は変態セラピストと呼びます(良い意味でですよ、私は誉め言葉ととらえています)

マッサージガンは決められた周波数で前後運動する機材ですが、骨は振動が伝播しやすい周波数があります(今度紹介します)

マッサージガンの先端を平な物に変更し跳弾振動装置(自作しました)にセットします

跳弾振動装置はいたってシンプルです、マッサージガンを板に当ててその跳弾振動を足底に入力する装置です。

マッサージガンの前後運動の距離を調べ、板を叩く丁度良い距離になるように設計され、その横に足を乗せるようにできています

足を乗せて刺激を入れたい部位にゴムパッドを装着し振動が対象の部位に入るようにし骨へ衝撃を入力します

ゴムパッドは高さを入れる目的ではなく硬さを変える目的で使用します 中敷きの後面にハサミで切り適切な形で張り付けます ホームセンターとかで売ってますよ

インソールのような高低差をつける事が目的ではなく上記に記載した骨を治療対象とする意味の②のように荷重がかけられるような骨の環境を作る為に挿入します

その為ある程度誘導したい動作が定着しゴムパッドをとっても動作が持続するのであれば取り外します

 

文字に起こすとこのようになりました!

多いと思いましたか?これでもだいぶ省略したつもりです 

場合にもよりますがこの工程で1時間くらいかかってしまいます(もっと早くなりたい!)

それでは今日はこの辺で-